あい「神託のタロット」 カップの数札は、エロスとプシュケの伝説が描かれています。
女神アフロディーテの嫉妬から始まった物語。
「エロスとプシュケの伝説」のお話をしようと思います。
プシュケはとても美しい王女だったので、女神アフロディーテが嫉妬するほどでした。
アフロディーテは息子の愛の神エロスに、その娘を罰するように命じました。
時を経ずして、プシュケの父に恐ろしい神託が与えられました。
娘を怪物の生贄にするため、岩山に置き去りにしろというのです。
エロスはプシュケを怪物の生贄にするはずが、一目見て心奪われ、よろけた拍子に自分の矢で自分を傷つけてしまいます。
エロスの矢は、傷つられると、たちまち恋に落ちてしまいます。
エロスは、母親に殺せと命じられた人間に恋に落ちてしまいました。
プシュケは、岩山でおびえていましたが、突然、風に持ち上げられ宮殿運ばれました。
夜になり、闇にまぎれて訪れたものが、姿を見せずに言いました。
その声は穏やかで優しい言葉で、「自分がプシュケの運命の夫」だと告げます。
ふたりは結婚しましたが、プシュケに決して顔を見ないと約束させるのでした。
プシュケは幸せにでしたが、夫が夜の時しか一緒にいてくれないことに不満に感じます。
ふたりの姉は、プシュケに嫉妬して「夫は怪物だから顔を見せないのだ」と言いました。
不安になったプシュケは約束を破ってしまいます。
ランプで照らした夫の顔は美しい若者で、驚いたプシュケはつまずき、エロスの矢で傷ついてしまい、プシュケもエロスを深く愛するのです。
ところが、ランプの油がたれてエロスが目を覚ましてしまいます。
プシュケの裏切りを責めて、エロスは姿を消してしまい、同時に宮殿も消えてしまいます。
孤独の中プシュケは川に身をなげますが、岸辺に流され助かります。
プシュケは、夫を探し世界中をさまよい歩きます。
アフロディーテは怒り、プシュケに次々と試練を与えますが、自然の生き物に助けられ、プシュケは試練を一つ一つ乗り越えていきます。
悔い改めた妻に、心動かされたエロスは、ゼウスにふたりで一緒にいれるように懇願します。
ゼウスは許し、プシュケを不死の体にしました。
アフロディーテも憎しみを忘れ、オリンポスの神々がふたりを祝福しました。
エロスとプシュケの伝説はいかがでしたでしょうか?
カップのカードで表されるものは、心の領域の大いなる旅が始まり
優しさ、愛情、幸福、寂しさも裏切りなどの関わりの中で感じ経験してくでしょう
カップのA:女神アフロディーテ
溢れる愛情の兆し、コントロールできない溢れる思い、新しい関わりの始まりの予感
カップの2:エロスとプシュケの出会い
新しい関係の始まり、始まりのための別れ、仕事での出会いや関わり
カップの3:エロスとプシュケの婚礼
恋愛の始まり、周囲の祝福、子供の誕生、更なる心の深い経験が始まる
カップの4:宮殿でふたりの姉がプシュケをそそのかしている
他者との関わりの中での不満、退屈、関わりの深さからくる悲しみ
カップの5:プシュケの裏切りに去るエロス
後悔からくる、悲しみや裏切りの嘆き、別れの寂しさ、悲しみの受け入れ
カップの6:孤独のプシュケ
過去の思いや関わり、過去の愛情のよみがえり、自分の思いを振り返る
カップの7:アフロディーテがプシュケに試練を
思いを確かめる出来事、課題や試練、選択と行動
カップの8:最後の試練で冥界へ
手放すことの必要性、現実と向き合う時、
カップの9:エロスとプシュケの嬉びの再会
育んできた思い、過去の努力の結果、喜びの希望の成熟
カップの10:プシュケが神と認められる
幸せの充足感、永続性
人と神、関わりを結ぶことや愛情の成長と成熟をタロットカードは表しています。
タロットカードの魅力を感じて頂けたら、嬉しいです。
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